まとめ

 

 26日間の貴重な体験

   

振り返ってみると、あっという間の26日間でした。
手のひらにすっぽり隠れてしまうほど小さなヒナを手に途方に暮れていたあの日には、旅立ちの姿なんて想像もできませんでした。

これまで一度も家で鳥を飼った事の無かったわたしには、毎日が驚きの連続でした。鳥のまぶたが下から閉じる事や、あくびやおならをする事すら知らなかったのです。
とても感情豊かで、甘え上手、寂しがり屋さんな事も初めて知りました。
好奇心旺盛で、遊びの名人、想像以上に知能が発達していることも驚きでした。

何よりも、日に日に成長し、誰に教えられるでもなく次々と新しいことが出来るようになっていく姿を見て、野生動物の「生きる力」の強さに感動しました。
また、生きた虫を与えながら、わたし達も、このつばめと同じように、自然の中で生かされている存在だという事も考えさせられました。わたし達もつばめも、同じようにたくさんの他の生き物の命をもらって生きているんだな〜と、当たり前のことに改めて気付かされました。

それと、この時ほどインターネットの有難さを実感したことはありませんでした。始めは「飛べるようになったら放してやろう」くらいに考えていたのですが、それにしても餌は何?という白紙状態から始めた子育てでした。
すずめっ子クラブさんをはじめ、多くの野鳥関連のサイトに助けられ、多くの情報を得ることが出来なければ、放野まで元気に育てる事はできなかったと思います。

最終的に運よく群れに帰っていきましたが、決して完璧とは言えない子育てで、すっかり甘えん坊に育ってしまい、反省しきりです。でも、巣から落ちても怪我ひとつせず、電車に轢かれることも無く、ここまで生き延びてきたあの子の運の強さと生命力を信じたいと思います。

ひとつだけ贅沢を言わせてもらえば、もっとゆっくり大人になってほしかった・・・。
名無しのつばめさん、本当にありがとう。

   

 

 

  

 

 

 

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