ピサヌーさんの保護部屋 

 

 

☆★☆ピサヌーさんと「ツバちゃん」☆★☆

宮城県にお住いのピサヌーさんが障害のある「ツバちゃん」を保護されたのは、2008年7月17日の事です。


左の写真が保護直後の様子です。
もう翼も尾羽も伸びて立派な巣立ちヒナに見えますが、実はツバちゃんは深刻な問題を抱えていたのでした。

 

ツバちゃんは、うまく飛ぶ事が出来ず駐車場の地面に降りているところを保護されたのですが、飛べないのは単に体力不足が理由ではなかったのです。

初めはリリースするつもりで保護しておられたピサヌーさんは、ツバちゃんがいつも首を振って居る事に気が付かれました
「この子は何かおかしいのでは・・」そんな不安を抱えておられたピサヌーさん。

 

でもツバメの渡りに間に合わなくなっては・・と意を決してリリースしたところ、同じところをぐるぐると円を描いて飛ぶばかりで、まっすぐに飛べなかったのです。

 

結局力尽きて地面に降りてきたツバちゃん・・
「頚椎に損傷があるようなのでリリースは無理」と診断され、ピサヌーさんの家族となりました。
ピサヌーさんは毎日お仕事で外出されます
まだ自分で餌を食べられないツバちゃんと2ヶ月の間一緒に出勤され、お仕事の合間に餌やりやひとり餌の訓練をなさったのだそうです。

 

↓ひとり餌の訓練

  

お勤め先の事務所では、動物好きのお客さんの人気者だったツバちゃんですが、ひとり餌も出来るようになった今はお家でお留守番です。
東北の厳しい寒さの冬も乗り切り、毎日元気にさえずっています。

↓ひとり餌の訓練

 

 

ピサヌーさんの保護部屋

 

ではピサヌーさんの保護部屋を見せて頂きましょう。

 

昼間用ダンボールハウス

 

居間の出窓部分に置くために比較的小さいです。
ツバちゃんは障害があるので普段ハウス内を飛び回る事はありません。

飛んでの移動は苦手なため、置き餌、水入れは止まり木の両サイドに設置しています。
保温器具はひよこ電球とパネルタイプのヒーター(後ろの写真の裏にあります)を使用しています。
ひよこ電球は水滴があたると破裂して事故の原因になりますので、水いれは出来るだけ離して置きます。 

 

 

昼用ハウス内部を上から見たところ

ハウスの天井部分に明り取り用の天窓があります。
普段は透明なアクリル板を利用してますが、寒くない時期は100均のーベキュー用の網にかえて換気を良くします。
床面のブルーの紙はペットシーツです。フンの水分を吸収しますので匂いが気になりません。普段はツバちゃんが移動する範囲(とまり木の下)にだけ敷いています。

 

 

昼用ハウスの保温の工夫

床、壁面に断熱用のアルミシート。パネルタイプの保温器具はそれほど強力な保温効果はありません。電球タイプのヒーターを入れるほどではないけど 少し寒そうにしている時などに便利です。ペットヒーターは40Wを利用。
冬は外側にもアルミシートを貼ります。

 

夜間用ダンボールハウス

 

ツバちゃんは、原因はわかりませんが寝ている間に突然止まり木から落下することがあります。
驚いて真っ暗なハウスの中を飛び回るので すぐ救助できる様、夜は寝室にある夜用ハウスで休ませています。
寝るだけですので、止まり木、保温器具程度の簡単な設備しかありません。
昼用ハウスより大きいのでペットヒーターは60Wと100Wを季節に応じて使い分けています。
冬はハウスの周囲を梱包用のプチプチ、断熱シートなどで何重にも囲います。
更にフリース毛布等で覆い 少しでも熱を逃がさないようにしています。
厳冬期は室内でも 0℃近くまで下がることもあります。中央下に写ってます2箇所測定できる温度計でハウス内の温度を常に確認します。

 

↑デジタル温度計(箱の外にある白い温度計)は0.1度単位で温度が測れ、とても便利です。

 

※サーモについて

メーカーにもよりますが、サーモは設定温度より2度程度下がると電源が入り、5度程度設定温度を超えると電源が切れるそうです。(ピサヌーさん情報)
上下7度の温度差が出ますので、最低温度側でツバメが寒がらないか観察して、設定温度を決める方が良いです。

 

夏季用の鳥かご

 

夏、ダンボールハウス内は結構な高温になって しまう為、鳥かごで過ごさせます。
中型インコ用ですのでかなり広めです。羽根を傷めないようダンボールで内張りしています。

 

栄養改善中のミルワーム

カップに入っていたふすまを捨て、よく洗って水分を 切った緑黄色野菜(小松菜・人参・かぼちゃなど)、煮干し、削り節、ボレー粉、ドッグフード、7分すり餌など栄養のあるものを食べさせて栄養改善します。
サナギや成虫になったミルワームも捨てずに別の容器にいれておけば、いつの間にかベビーミルが生まれています
食べごろサイズに成長するまでには時間がかかりますが、初めから良い餌で育てたミルワームは売られているものよりも大きく育ちます。

 

 

!!ボランティアさんの紹介や斡旋はしておりません!!
保護したツバメが飼えない、といった理由でボランティアさんの紹介の依頼を受ける事がありますが、当サイトでは紹介も斡旋も致しません。
このページの情報は、法に従って保護するにあたり、お世話の方法に迷われたり、障害がある鳥のお世話など特殊な場合などのための情報提供を目的に、ボランティアさんのご協力を得て掲載しています。

 

 

 

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