飼育日誌 1日目

 

 7月31日  はじめての餌やり、巣作り、フンの観察

  

地元の駅に到着し、とにかくペットショップへ!店員さんにヒナを見せるとすり餌と何か小さなパックを持ってきてくれました。
つばめのような動物食の野鳥には7分のすり餌(うぐいす・メジロ用)が適している
そうですが、お店には3分のすり餌しかありませんでした。近日中に7分が入荷するということでしたので、とりあえず今日与えるために3分のすり餌を買うことにしました。
パックのほうは何かな、と見せてもらうと、うぎゃ〜〜!!!なんだか小さいミミズのような虫がうじゃうじゃと!!実はわたしは超虫嫌い。夏場はよく虫の夢をみてうなされるほど。とても無理!とりあえず、すり餌だけ買って家に帰りました。(後日、覚悟を決めて虫を買いにいくことになります)

わたしはマンションに父と母と3人住まいです。父は動物嫌いなので、「つばめを拾った」と言うと、予想どおり激怒。なんとかベランダで飼うことを条件に黙認してもらいました。
母は、マンションの隣の交番にあるつばめの巣を観察したりしていて、動物好きですので、こちらも許可をもらいました。

    

とにかく餌をやらなくては。ヒナを覆っていたハンドタオルを外すと、まるで顔中口(笑)のような大口を開けて、「ちゃーちゃーちゃー」を始めました。
すり餌をとろっとするくらいに水で溶いて(本当はみみたぶくらいの堅さがよいとされていますが、喉につめないか心配だったので、わたしはいつも少しとろっとする位に溶いていました。また、真夏でしたので水を使いましたが、春先など水が冷たい時期は、ぬるま湯で溶くそうです)
割り箸に乗せ、口元へ運ぶと、よほどお腹が減っていたものと見え、すぐに喰いつきました。ひと口呑み込むや否やすぐに次をねだります。3口連続して食べ、ようやく落ち着いたようでした。

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まだ小さいヒナのうちは怖いもの知らずなので、誰に対しても口を開けておねだりする事はよくあるそうですが、中にはおびえていたり、弱っていたりして食べようとせず、強制給餌が必要になる事もあるそうです。
とにかく食べてくれたのでほっとしました。
(餌を口に入れてやる時は、喉の奥まで突っこんでやると、反射的に飲み込みます。ヒナは喉の奥を刺激される事で食欲が出るそうです。また、突っ込み方が浅いと餌が気管に入ってしまい、窒息する事がありますので気をつけないといけません。先の尖ったものに乗せて与えると危険です。)

すり餌を与えるとやり方が下手なのか、口いっぱいにほおばってしまい、くちばしの端にすり餌がいっぱいついてしまいました。不潔になるといけないと思い、濡らしたティッシュで拭いて取ってやりました。

 

しばらくすると今度は箱の中でくるくると体の向きを変えながら、お尻を震わせはじめました。きっとフンをしたいのだろうな、と想像はつきましたが、なぜかフンをしません。
もしかして、箱の中ではフンをしないのか?と、交番の巣の下にある大量のフンと、あのすり鉢状の形に思い当たりました。箱の中にティッシュを入れ、箱のふちに向けて傾斜をつけてみると、ヒナは器用に後ろ向きによじ登って箱の外におしりを出し、下に敷いた新聞紙にフンを落としました。

 

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つばめのヒナには巣を汚さないように、巣の外にフンをする本能があるようです。
(まだ立てないヒナは親がフンをくわえて運び出します。)体がフンで汚れると病気の原因になります。
巣箱を作ってやる場合、ヒナが巣の外におしりを出せるよう、あまり深くないものが良いようです。
また、タオルなどけばだった布を下に敷くと、足のつめが引っ掛かってしまい、怪我の原因になるそうです。古い肌着などの柔らかい綿の布や、新聞紙細かく裂いたものを敷き詰めると良いそうです。これらは保温、吸水性とも良いです。(わたしはティッシュを敷きました)

フンはプルプルとした白っぽいゲル状の液体に黒っぽいものが包まれており、堅さは箸でつまめるくらいです。体のわりに大きなフンでびっくりしました。

ベランダは西向きですので、午後はとても暑くなってしまいます。父に見つからないように巣箱をこっそり部屋に入れてやりました。
その日は20分おきくらいに「ぴぃぴぃぴぃ」と餌くれコールをし、食べてはすぐに居眠りし(本当に食べたら次の瞬間寝てしまいます)起きてはフンをして餌くれコールの繰り返しでした。
一回に与える餌の量は、小指のつめくらいの量のすり餌を3口ほどでした。
外が薄暗くなってくる午後6時半頃から一層食欲が旺盛になり、一体どのくらいの量の餌をあげていいものかわからないまま、とにかく欲しがるだけ与えました。
7時頃になると、食欲もおさまり、うつらうつらし始めたので、ベランダに出し、タオルをかけてやると眠ったようでした。
その後も観察していると、寝ながらでも箱の外にお尻を出してフンをしているので、箱のふちをタオルでふさがないよう、少し隙間を開けておきました。

幼いヒナは保温が大切です。人間よりも5度くらい体温が高いので、タオルをかけたり、お湯を入れたペットボトルを火傷しないようタオルで包んだものを巣箱に入れてあげるといいですが、どちらの場合もヒナが暑くなった時の逃げ場をつくっておかなければなりません。
とにかくヒナが寝ている間にもっと情報を集めなければ!とパソコンに向かいました。明日の朝生きていてくれるよう願いながら。

 

 

 

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